お知らせ

小説「意気地無しなばかりに」は「小説家になろう」に投稿していて、当ブログへは遅れて掲載します。

二人の傘

二人の傘

「今日も雨だね」

「会う時はいつも雨、青空の下でデートしたいな」

「うん……」

「ごめん、でもつい……」

「今度会社を休んで遠出しよう。手を繋いでゆっくり歩くこともできるよ」

「お出かけしても雨が降るのかな」

「僕は雨降りは嫌いじゃないよ」

「そうなの?」

「会えない時でも、雨を見ると君を思い出すから」

 奥さんの前でもこんなセリフを吐くのかな……。

 傘をさす二人は少し離れて、いつもの所へと消えて行った。

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